女子&ピース青空作戦会議☆

 

<序章>

「ゲルニカみたい」
という、言い出しっぺ・湯川の謎の一言から始まりました。

ピカソが描いた反戦を訴える大作『ゲルニカ』で知られる、バスク地方の小さな村。
スペイン内戦中、ドイツ・ナチスによって史上初となる空爆を4時間にわたって受け、朝市で賑わっていた村の人口の約1/3が命を落としました。

なぜ、そんな「実験」の舞台として、この小さな村が狙われたのか。
私(湯川)は、スペイン在住時に、実際にゲルニカまで取材に行って、その理由を知りました。
ヒントは、現在のゲルニカの議事堂の天井、樹の下に市民が集まって集会をしている図柄の巨大なステンドグラスにあります。

地域の住民が、集落の大きな樫の樹の下に集まって、大切なことを話し合う。
それが、自然発生的にできたこの一帯の村で、古くからつたわる伝統でした。
「ゲルニカの樹」といえば、そのいちばんの象徴。
いまもゲルニカのあるビスカヤ県の会議、あるいはバスク州の宣言は、この議事堂の外にある樫の樹の下で行われています。

「だからこの樹があるゲルニカは、バスク地方の民主主義と自由尊重のシンボルなんだ。だからこそ、中央集権化を目指すフランコに狙われたんだよ」
議事堂の案内係のハビエルが、そう、教えてくれました。

あの日ゲルニカで私は、青空の下の、大きな樹を見ました。
いや、爆撃後に接ぎ木された実際の樹はひょろっとしていたので、ステンドグラスの、あおあおとした樹を見たように思います。

 

同じ光景が、この8月9日の住吉側上流にありました。
青い空、緑しげる大きな樹の木陰に集う、平和を話し合う市民たち。
くしくも長崎原爆の日。
「大量虐殺はいけない、殺されるのは無辜の市民だから」
世界中のどこよりも早く、広島・長崎への原爆投下へ追悼の意を表したのが、ゲルニカの市民だったといわれます。

涼しげな木陰に色とりどりのタープを並べ、もちよったおむすびをお腹いっぱい食べたら、こどもたちは川へ飛び出していきました。
大人たちは、勉強会と作戦会議。
総勢、大人17名、こども17名でした。

 

天井が一面、ステンドグラス。
ゲルニカ議事堂。天井が一面、ステンドグラス。

 

 

<第一部>お話会

明日の自由を守る若手弁護士会・濱本由さんによるお話「安保法制(戦争法案)が成立したらどうなるの?」
大きく「武力行使」「後方支援」「PRO活動」の3項目について、現状と、法案成立後に起こることを、わかりやすく説明。

秘密保護法案がこの安保法制の序章だったこと(「戦争は秘密から始まる」)、自衛隊がサマワに棺桶を10個ほど準備していたこと、サマワ帰りの自衛隊員の自殺率が非常に高いこと。
そして、自衛隊員がいま、約3割「不足」しているという現状……つまり軍として機能させるには、いざとなったら「徴兵」という手段が取られる可能性も否定できないことなど、たくさんの「あまり知らなかったリアル」のお話を聞きました。
思ったより、こわー!!!

そして、「いま私たちになにができるのか」60日ルールのスケジュールの説明を聞いて、後半へと続きます。

その合間も、「お母ちゃん、お茶~」「ママ、くつはどこ?」「おしっこ!」とやってくるこどもたちの相手を適宜しながらというのが、女子&ピースっぽかったね!

 

<第二部>作戦会議

どうもデモとか反対運動苦手なんだよね…。
それはやっぱり、怖い顔をしているひとが多いからじゃないかな。
そういう女子、まわりにたくさんいるよね。

どうやったら、自分たちのそういう思いを、伝えられるか。
どうやったら、そういう女子に、声をあげてもらえるか。
ううん、それ以前に、私たちが、「生ぬるいこと言って!」と責められるとき(いやー、驚くことに、そこそこあるんです。男子からは「生ぬるい」、女子からは「政治活動怖い」)、どう笑顔で返せるか。

そのための、キャッチフレーズと、リーフレットつくりを、みんなで考えました。
キャッチフレーズは、
じゃじゃーん。

 

「ほんとは仲良くしたいよね」

 

これは、男の子のケンカの仲裁に入ったお母さんから出てきた言葉。
そして私たちだって、外国と仲良くしたいし、法案の賛成派とだって仲良くしたい。
その思いは、利害関係も経済合理性も体面も超えて、伝わる可能性があるのじゃないかしら。

というわけで、女子&ピース大作戦は、「ほんとは仲良くしたいよね」で、まいります!

 

ほかにも、8月29日の神戸弁護士会主催パレード参加、テーマソング決定、フラッシュモブ的なふりつけづくり、募金や寄付ではなくグッズ販売による活動の持続性担保……などなど、アイディアがほとばしり出ました。

「なんかイヤ、だけど私なんかが意見言うのも……」と思っている女子を勇気づけ、声をあげていくことを、できる限り続けたいと思います。笑顔でね!!

そして本日の作戦会議は、全員でのスイカ割りと、川で冷やしておいたビールでの乾杯で、幕を閉じました~。

 

 

<感想>
・みなさんに会えてよかった! ひとりで思っているのは不安だった
・こうしてこどもたちも最高の時間、大人も学べる機会があるなんて、思いもしなかった
・スイカ割りなど、気軽に参加できるかんじが、すごくよかった
・みんなの話がきけたのがよかった
・これからいろいろ一緒にできるのが、楽しみ!

 

というわけで、あらためて今日からはじまります。
女子&ピース作戦会議。
ほんとは仲良くしたいよね♪
笑顔で明日の平和をつくっていくぜ!

 

<アルバム>

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【ほんとは仲良くしたいよね♥】女子&ピース大作戦、第一回青空作戦会議の様子です!<序章>「ゲルニカみたい」という、言い出しっぺ・湯川の謎の一言から始まりました。ピカソが描いた反戦を訴える大作『ゲルニカ』で知られる、バスク地方…

Posted by 女子&ピース大作戦 on 2015年8月9日

『ほんとは仲良くしたいよね』-女子&ピース青空作戦会議・レポート!

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