「雑誌の編集を続けてきてわかったのは、自由でなければいけないということ。でも、自由は面倒臭いんですよ。とはいえ、やはり自由はそうやって勝ち取るものであり、与えられるものではないんですね」
これは、広告を載せない教育雑誌「おそい はやい」の編集委員、岡崎勝さん(小学校の先生)の言葉。
昨日、この雑誌と、同じく広告を載せない育児雑誌「ちいさい・おおきい」20周年記念イベントのお手伝いをしてきました。社会のありかたではなく、人間のありかたに、まじめにあわせる。
「まじめすぎて、社会に喧嘩売ってる雑誌です」
これは「ちいさい・おおきい」編集委員の教育学教授・桜井智恵子さんの言葉。
パネラーは、児童精神科医・石川憲彦さん、小児科医・山田真さん、教育学教授・桜井智恵子さん、岡崎勝さん。そして佐世保から来られた(「湯川さんに会いに」と言われましたが、本当でしょうか?)歯科医の内野博行さん。
いくつか、当日のコメントから、印象に残ったものを。
(「少数派でいるしんどさを、どうしのいでいるのですか?」というフロアからの質問に)
-石川憲彦さん
「頑張って、ある主張にこだわっていると、孤立するよね。でも、孤立しても人間だから、会ってみると全然違ったりする。それを身構えだすと、いろんなものがアウトになっちゃうでしょう。突っ張らずに気楽でいいんじゃない? たかだか人間だから」
-岡崎勝さん
「自分もけっこう変だけど、変なひとはもっとたくさんいる。結局は相対的で、絶対的な変人はいない。『少数派』って、ほんとうにあるのかな? たとえ共感したとしても、ひとは自分の思い通りにはならない。それを『まあそうだよね~』と許していけばいいんじゃない?」
-内野博行さん
「『いいこと』を頑張ってるお母さんたちが孤立しているのが心配ですよね。お友達がいないとか、そもそも楽しそうじゃないとか。それは大変だと思います。ほんとうに社会をよくしようとするなら、まずはお友だちになる方法を考えるというのも大切だよね」
うんうん、と頷いていると、「そんななか、お母さんたちとつながる場をつくっていらっしゃるリベルタ学舎の湯川さんに、ちょっとお話を」と桜井さん。きゃー。
「『正しい』でいくと、怖い顔になり、人間を分けてしまう。『楽しい』が基本かな。あと、みんなの方が知識もあって詳しいので、私は、自分はなにもできませーん、と、大声で言うのを大事にするようにしました」
「生きる」ということに、「生きつづける」ということ以外の答えはないような気がするんですよね。
あるいはそれぞれのひとが生きている、そのこと自体が、「答え」である、というか。
「ひとつの答え」なんて知らないもの同士、ぼちぼちやっていきましょ~。
なお、この場に来られたお母さんたちから「予防接種についてお話できる場がなくて困っている」というご相談を受けて、facebookで連絡用のグループをつくりました。
答えを出したり教えたりするためではなく、予防接種について、思考停止せずに、立ち止まって考えてみたいなあというお母さんたちの連絡板です。
ご参加希望の方は、 kana@lgaku.com 宛てにご連絡ください。