グリーンドリンクスというイベントに初参加してきた。その名から、青汁でも飲む健康的な集まりかと思っていたら、志ある若者を、大人たちが陽気に飲むことで支援する企画だという。アメリカ発祥、神戸版。

なぜよくわからないまま参加したかというと、主催が、ミドリカフェのウチダケイスケさんだったから。ウチダさんといえば、リベルタ学舎の本気の新企画「ミドリ部/おうち緑化計画」をサポートしてくれている「イケメン庭師」。

これはもう、行かずんばあらず。私はグリーングリーンを口ずさみながら、本山第一小を目指した。本一の向かいがミドリカフェなのだよね。

 

この日のゲストスピーカーは、西宮の「たねとり人」村上日南子さん72歳。コープの黎明期から消費者運動をされてこられた、お肌つるつるの女性。食と農をまもる運動を、もう40年以上。そんな彼女の話は、多岐にわたり、かつ、ひとつひとつ実感がこもっている。

たとえば…
・現在、世界でもっとも農薬が使われているのが日本の米作り。
・減反政策のため、単位面積当たりの収穫量が最重要テーマに。
・米は品種改良で、GWに田植えし、秋の台風前に刈り入れるように。
(在来種はもっとゆっくり成熟して、11月に刈り入れ)
・野菜は雄性不稔F1種がほとんど、その「効果」は…。
・有機JASは化学肥料よりたちが悪いかもしれない。

 

こうして、驚かせたり、怖がらせたりするのは、じつは、そんなに難しい話ではない。『これを知ったら食べられなくなる! 食品の真実 ベスト200』みたいなことね。しかし村上さんは、そんななか、自分がその立ち位置でなにをできるかを、まあ無残な現状に憤りながらも、実に楽しそうに話される。

自宅でも(まわりに畑がないようなところやプランター規模だとなおさら)在来種の種採りに向いていること。まずは食べ比べてみること。毎週、お米の勉強会をしていて、いつでも種も分けてくれること。いつでもなんでも問い合わせをしたら受け付けてくれること、また新たな情報があったらなんでも教えて欲しいこと。

 

すぐ目の前の、できることからひとつずつ、やってみればいいんだな。ワイルドチェリートマトや食用ほおずきが「ほんとうに美味しいの」と頬を紅潮させて少女のように熱心に伝えようとする日南子さんを見ていて、ごく素直に、そう思った。

最後に、いちばん印象に残った話を、ふたつ。

 

・在来種は、肥料のない時代に作られていたもの。だから、いまの肥料過多な状態だと「メタボ」となって、うまく育たないか、育っても美味しくない。
逆に在来種は、肥料をやらずに作れば、生きている。

 

・お金のあるひとしか安全な野菜を食べられないという現在の市場の在り方は、おかしい。しっかりと「食」を伝えなければならない子育て中の家庭ほど、経済的に厳しいことが多いのだから。
お金でそれしか選べないとするならば、それは文明国の在り方ではない。

 

・「これしかない」と思ったら終わり。選択肢はいつもたくさんあって、これがだめならこれと、手を尽くしていく。有史において、庶民が今後の世界の在り方の方向を考えることができるなんて、なかった。そういう意味で、いまはほんとうにありがたい時代。
だからみんなで、考えましょう!

 

はーい。で、個人的には、六甲山の走るゲリラ娘・根岸真理さんと、ミドリカフェの奥様と、「舗装道路はしんどいですね。ビバ山道・獣道」という革命話をこっそりできたのが、とっても楽しかったのでした。

可愛く真摯な学生のみなさんも、ありがとうございました~。みんなとーっても素敵だね。

 

 

 

 

 

思い出のグリーングリーンドリンクス神戸

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