ミミズが大嫌い。ゴキブリよりも、あのひとよりも。
釣りは好きなのだけど、「ミミズを餌につける」の壁が超えられない。ちょうど、人差し指が痛くてBのコードを押さえられないから永遠にギターが弾けないのと同じで。
なのに、どうして「農」を始めようと思ったのか。
それは、「農」が私を救うと思ったから。
ひとつ、食べ物のことがある。
私は食べるのが大好きで、そしてよくある話だけど、こどもをもって自分がこどもの「食べ物」となった経験がきっかけで、添加物や農薬のことが気になるようになった。
そうなると、無農薬の野菜のありがたみが、しみじみとわかる……、し、そんな食べ物が旨いことを知ってしまった!
しかし、無農薬の野菜は高い。
じゃあ、じぶんで作れればいいんじゃない? 売るほど作らなくていい。裏庭で、ネギやシソや白菜やタマネギや、毎日の野菜をちょっとずつ。
「旬の野菜が実る庭」。わあ、響きがいいなあ~♪
そしてもうひとつが、働く、という観点から。
私は某リベルタ学舎という、教育機関だかなんだかわからないことを寝食忘れて(あ、食べてます)やっているんだけど、月収20万なんて、いまのところ夢のまた夢。いまのところその一割すら……いやいや。
ともかく、その少ないお金で、高い無農薬の野菜を買う余裕は、なかなかない。そして安いのは、だいたい、工場でつくった食べ物か、それに準じた農場でつくった食べ物だ。 じゃあ、と、私は思った。
たぶん『里山資本主義』を読んだあとだったと思う。
いまの半分、たとえば週に4日間、お金を稼ぐ仕事をする。それで月に10万円稼ぐ。残りの2日間、「農」をする。それで、お米や野菜を食べるだけともうちょっとつくる。ニワトリまで飼えれば、卵も手に入るし。釣りをすれば魚もね。
家賃がなければ、もっと楽になる。週に3日間、賃金労働。週に2日間、農。週に2日間、おやすみ!(あるいはたとえば、賃金労働じゃない週4日は、朝と夕に農の仕事をして、あとはゆっくり本読んでご飯食べてシエスタとか~)
「お金」に頼りすぎない。「市場で買う」以外の食糧調達ルート……いちばん簡単には「じぶんでつくる」をもつ。これが、グロバリだかエログロだかゼーションに代表される、行きすぎたマネー資本主義への、いちばん強烈なカウンターになるぜ!
……というわけで、「農」です。
「農」は私を救う、と、麻雀打ちの直観が告げたのであります。
ある日、モトマチ大学という学びのイベントのスピンオフ、「Sparks! 5」に参加したところ、運命の出会いが訪れました。 ゲストスピーカーのひとりが、まあ、シャイなイケメンで。
たしか最初の一言が、(しかもぼそぼそっとした声で)「岡本の近くで、オーガニック風のカフェをしています」。オーガニック”風”って! オーナー自ら!! (ちなみにこの「ミドリカフェ」は、本格的なオーガニックカフェです)
それが、「旅する大地」というプロジェクトなどで、土を、生き物を育む生きた土にしていく活動をされている、元デザイナーのイケメン庭師・ウチダケイスケさん。
「夢は地球の緑化」とはにかんで答える素敵なウチダさんに、「マネー資本主義のカウンターとして、『生き物を育む土』から教えてください。一緒に農をやってください!」とお願いしたところ、快諾してくださいました。さすがイケメン。
こうして、今度の日曜から、個人的に念願の「農」を学ぶ「リベルタ学舎・ミドリ部」がはじまります。 部長は、山本玲子さん。
フルタイムで働きながら子育てしながら週末農園もしながら飲みながら、いつも元気な玲子さん。
リベルタ学舎初の農業イベントとなった「甲野善紀先生&たんじゅん農法・城雄二さん(静岡)&ニホンミツバチ養蜂家(長崎)の鼎談」という、謎の集まりにうっかり顔を出したため、ミツバチの巣箱まで準備した、情熱家。 うっかりとっつかまっちまいましたね。ムフフ。
あとはど素人ばっかりで、まずは、おうちの庭を、目にも楽しく、食べても楽しい、生きた自然にするところから、始めていこうかと思っています。
そこから始めて、どこへ行くかって?
もちろん、行き先は、「革命」です~。……えっと、とりあえず、個人的には「ミミズが愛しくなる」あたりかな。うん、じゅうぶんに革命的だぜっ♪
<ミドリ部ブログ>
http://midori.lgaku.com/blog/
<キックオフイベント>
【おうち緑化計画~生き物を育む『土』がわかる基礎講座!】
日時:9月21日(日) 10:00~11:30
場所:リベルタ長屋「海運堂」 (JR住吉駅徒歩3分※参加される方に詳細をお知らせいたします)
会費:1000円
講師: ウチダケイスケさん
造園コンサルタントを経て、都市部におけるエコでスローなライフスタイルを提案する「ミドリカフェ」を2007年にオープン。オーガニックな飲食メニューを提供するほか、無添加・無農薬で育てるガーデニング雑貨やタネ苗の販売、菜園や庭づくりの設計デザインをおこなう。
兵庫県立大学院淡路景観風芸学校インストラクター。
お申し込み・お問い合わせ: midori@lgaku.com
一緒に「農」、やろうぜ!!!