こんにちは。リベルタ学舎の湯川カナです。
7月11日、リベルタ学舎メンバーの奥村聡さんの著書『今ある会社をリノベーションして起業する』出版記念ワークショップがありました!
今回のレポートは、なんだかむりやり新メンバーに加入させられちゃった網盛健さんが担当。
会場となった前田畳製作所西宮支店のわりと近く、西宮と夙川にて、キューラボという少人数の個別指導塾を経営している、まだとっても若い良い子です。
キューラボHP http://www.qlab-edu.net/
合気道初段。もちろん塾も心ある場所で、「プロに学ぶ特別講座」などもやっています。……って、リベルタじゃん!
ちなみに昨年、アタック25で優勝し、ヨーロッパ旅行をしてきました。
通称「アミケン」。信じるに足りるひとです。みなさま、どうぞよろしくね!!
そして、画像は、こちらも今月メンバーにさせられた感の、小西洋平さん。
カメラの塾も主宰するほどなので、さすがによい写真を撮られます~。キャプションは湯川がつとめます。
というわけで、今回もリベルタ学舎チームみんなでつくる、イベントレポートです。
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こんにちは、リベルタ新メンバーの網盛と申します。
7/11(金)午前に前田畳製作所さんで行われたワークショップの模様をお届けします。
当日は、新しい畳の香りに包まれながら、十数名の参加者が自己紹介をするところから始まりました。会場はさっそく和やかな雰囲気に。
ファシリテーターは、先日『今ある会社をリノベーションして起業する』を上梓された奥村聡さん。ご本人いわく「つぶれかけの会社を再生したり迷惑をかけないよう処理したりするコンサルタント」を仕事とされています。
奥村さんの自己紹介を兼ねたお話では、「現在7~8割が赤字である日本の会社」について、「このままではらちがあかない。会社の話だけでなく、教育もコミュニティもすべてどんづまりではないか。システムが老朽化してうまくいっていない(あるいはうまくいかなくなりつつある)なかで、そもそもの問題の根にある出発点から見ていかないとどうにもならない」と、社会の現状への危機感を口にされます。(私もまだ読んでいる途中なのですが)、確かに「後継者不足の中小企業と起業したい人とを結びつける」具体的な提案が随所に挙げられています。
アシスタントはご存知リベルタ学舎の主宰者湯川カナさん。「22世紀を見据えないと(みんな死んでるけど)」「会社のことだけ見ていてもどうにもならない」とあくまで明るくおっしゃいます。
ここで、「問題の根にある出発点」とはなにか、奥村さんから質問が出されます。会場からの意見のひとつとして「人間は自然の一部なのにものすごく不自然な振る舞いを見せている」という声が上がり、うなずかれる方もちらほら。
奥村さんは、「問題の根」の大きなものとしてマネー資本主義を挙げます。「稼いだ金額が人間の価値に直結する」ことへの違和感。さらに、テレビや電話を例として「『分断していく』のがもうかるコツ」であり、それが「地域とのつながり・歴史とのつながりをなくしてゆく」と話が展開されます。
また、「生きがいとしての労働」が失われて稼ぐことが価値基準の中心を占め、「消費中心の社会=買うことでしか自己実現できない」80年代バブルについても話は及びます。そのような社会では「人間は不思議と『成功』側を想像する」と。
拝金主義への違和感は、かつて司法書士として「ボロ儲け」して「人と話すことさえおっくうになった」ことでまずいと思った奥村さん、某インターネット会社の(資本主義的な)成功と、そこで働く人がスポイルされる様子を肌で感じてきた湯川さんだけに説得力があります。
さて、いよいよ具体的なワークとして、参加者に一つ目のお題が出されます。「『今ある、生きていくためのあなたの武器』を挙げる」というもの。自分自身について振り返りながら、配られた用紙に1つずつ書き込んでいきます。
そして、ユニークな状況が設定されます。それは「お金がまったく価値を失った緊急事態である」というもの。「それでも先ほどの『生きるための武器』が通用するか」をひとつずつ吟味し、◎~☓で自己評価していきます。私が武器の一つに挙げた「楽しいことを見つける力」は「まぁお金がなくても使えるだろう」と◎にした一方、「受験問題の分析力」などはそんな状況であまり価値を持たないように考え△としました。
奥村さんは自虐的に「自分の武器はそんな状況だとあんまり役に立たないものが多いんですよ(笑)」と言われていましたが、参加者の中には「お金が価値をもたない社会」でもまったく問題ない方も! 「こういうときは女性のほうが強いかもしれませんね」と私をふくめた少数派の男性陣は苦笑い。
次に、それを踏まえたうえで、「自分の『できます!!ゼッケン』に3つ『できること』を書き込む」というお題が出されます。こちらは実際に被災地の避難所で採用されていたものだそうです。
私は本当に使えるのか疑問に思いつつも、「学習指導」と「(アナログ)ゲーム企画」を記入しました。
さらに、グループを決め、そのなかで話してお互いのゼッケンの内容を再検討します。目的は相手のいいところを見つけたり、自分でも気付かなかった「できること」を掘り起こしたりすること。私はグループの中でお子様がいらっしゃるお母様方とお話をさせてもらったおかげで、「あ、そういえば保護者の話を(気の利いたアドバイスはできないけれど)聞くだけならできるかも」ということに思い当たりました。また、同じグループの方の「手が温かいので、誰かの背中に手を当てるだけでもリラックスしてもらえるかも」というお話に納得。
最後に、ゼッケンをもとに一人ずつ発表。「お金中心ではない世界」を仮想し、そのなかでそれぞれができることを胸に、無事ワークショップは終了しました。終了後は著書の即売会や記念撮影も。
奥村さんは「本の内容と今回のワークショップは関係ないけどこの企画がやりたかった」とおっしゃっていましたが、私は「自分が思う社会のアウトラインを描く」という点においてばっちりつながると考えていました。何より、難しいこと抜きにして楽しかった!前田畳製作所さんからのおみやげである「かぐとリラックスできる」いぐさの束をいただいて、爽やかな匂いと自分のなかの新たなチャンネルを得て会場を失礼しました。
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「仕事」も楽しくなくちゃ! そんな思いを込めて、「わくワークショップ」という名前をつけました。
今回集まってくださったみなさま、本当にありがとうございました!!
(↑ここは主催の湯川カナより)