「2014年5月1日

リベルタ学舎は旅に出ます。

生きる知恵と力を高める、こどもとおとなの学びの場。

薪割り、山登り、狂言、アート、火おこし、応急措置…。
それを体験することで価値観がちょっと変わる、
毎日がすこし楽しくなって、輝いてくる。
そういう学びを提供する居場所を、ゆっくり作ってきました。

さらに楽しく面白くなる!
そう思って進めてきた移転のオファーには、でも、
たっくさんの「約束やぶり」がありました。
このままでは生きる力が弱まりそう。なので、やめました。

そうだ、すてきな居場所を、自分たちでつくろう♪
1年前とちがって、今度は仲間もいっぱい。
大きな船で、陽気な仲間と、新たな船出です!

・ワクビズ会(ワクワクビジネスやっちゃうぞ☆)
・リベルタ長屋(店子とみんなでつくる居場所です♡)
・にわかファーマー部(たんじゅん無農薬農法やろう!)
・摩耶山きわめるサタデースクール
・(革命的)雑誌「リベルタ人(ZINE)」
・もちろん、イベントや教室も、引き続き!

楽しんで生きるおとなを見せる。こどもたちの未来を拓く。
そんな思いがある場所に、リベルタ学舎はいつもいます。」

 

www.libertad-school.comトップページ
www.libertad-school.com

 

4月11日、ウェブのトップページを、思い切って変えた。

この文章↑だけが、「Hay gazpacho.(ガスパチョあります≒スペイン版「冷やし中華始めました」)」のように、ぺらんと貼られている。

アイディアを出したさーりんが「かわいい~! かわいそすぎる~!!」と、目に涙を浮かべて笑い転げた。

 

この日は、午前中、「おとなアトリエ」の初イベント。

おとなアトリエ第一弾イベント

発起人は、橫田真由美さん、奥村聡さん、中川由紀子さん(写真下段、左から)。いまリベルタ学舎を力強く支えてくれている、各々が起業家のアミーゴス。

ゲストに、経営学者の藤岡章子さん(写真上段、右)。彼女もまた、とっても強力なサポーター。

テーマは、「起業ってつまり、いったいどういうこと?」

裏テーマは、「裸のカナ、40歳」。企画段階で言ったらみんなに笑われたりスルーされた。でも、ほんとにそれくらいの意気込みで、ぜーんぶ隠さず語っちまうぜっ、の覚悟の前の勝負パンツ!(←これはウソ)。

 

そしてこの日、私が訊きたかったのはただひとつ。「なぜあなたがたは、こうして、私とリベルタ学舎に力を貸してくれるのか?」

それによってすぐにお金が儲かるわけでもない。顧客が増えるわけでもない。むしろ昼からドンパリ(お手頃スパークリングワインに手書きのラベルを貼る「お約束」)開けて宴会やなんやら持ち出しが多く、イベントやれば奇跡待ちのノープランで常にドッタバタ(この日の私も会場の鍵を忘れる大失態!)。

だのになぜ、君は来るのか? ♪そんな~にして~まで~

アミーゴスたちの答えは、口を揃えて、「だ・か・ら、放っておけないの!」。会場大爆笑のなか、藤岡章子さんが「カナちゃんは、ニュータイプのリーダー」と断言した。

 

ファースト・ペンギンという言葉がある。

崖に並んで荒れた海をのぞき込むペンギンたち。どうしようか迷っているみたい。やがて一羽が飛び込む。と、雪崩をうって次々と飛び込みはじめる。その勇敢な一羽目のペンギン=ファースト・ペンギンこそが、新たな価値を創造するベンチャーシップであり、現代の市場で高い評価を受けるリーダーである。

……なーんていうビジネス界の「常識」は、まっきゃなウソ。実はファースト・ペンギンは、だいたい足を滑らせたうっかり者である。というのが、投資家・瀧本哲史さんの本に出てくる話。

うっかりなら自信がなくもない。所属する麻雀例会のコードネームは「泡点棒」(雀歴長いのに誤リーなど罰符多いため)。でも、うっかりしているだけで、こうしてチームができてくるのか?

「大事なのは、『次に飛び込んだペンギン、つまりファースト・フォロアー』なの」と、藤岡章子さん。「『よし、リーダーに続け』と、信頼されるひとが示すことで、みんながついてくる」。ああ、そっか。「一歩間違えば無駄死にの『うっかり者』を生かしてくれる大切な存在」が、いまここにいるメンバーなのだ! あらためて気づき、勝負パンツの40歳、心で号泣。でも、顔が真っ赤になったのが、録画映像に残っているはず。

 

うっかり者。
うっかり者。

 

最初から、親愛なるペンギン・アミーゴスがいたわけじゃない。

信じていたひとに裏切られたと思った時もあった。エピソード23で書いたように、岡本の一軒家への移転オファーとそれを前提とした某団体への合流話では、結果的に、この住吉の居場所を失うことになった。

でも、ともかく1年、血まみれで、旗を掲げつづけた。「Libertad=自由」という旗を。それは「自由」か否か? だけを、考え続けた……。なーんてのはウソだな。いろいろあって1年経って、ようやくそこに戻ってきたところ。

あらためて、振り返る。失ったのは、「私には応えられない期待をして近づいてきたひと」。そして、気づくとまわりに残っていたのは、「なにかを期待してではなくて、なんだか楽しそうだからと、ここに来たひと」、なんだなあ。

 

ともかく私は、裸になることにした。

うっかりしている。お金がない。大きすぎる夢がある。調子に乗る。お金のことを考えるのがすごく苦手。趣味は麻雀。なんでもやってみる。まわりに迷惑かける。

でも、そんなありのままの自分、「どうしようもなくいまここにいる私」のまるごとに、開き直っちゃえ! …そう思えたのは、リベルタ学舎の居場所を失うことになり、どん底にいたところでご縁あってアミーゴになったあるひとが、電話で教えてくれたから。

 

甲野善紀さん
甲野善紀さん。もちろん「アミーゴ」というには失礼千万な方です。
  • 「正論で進むのが、結局はいちばん強い」
  • 「信じるのは、ひとではなく、法(のり=自然の法則)。ひとを信じるから、『裏切られた』なんてことが出てくる」
  • 「『今、在る』『存在する』という、どうしようもない事実を見ると、おのずといろいろわかってきます」

 

いまここにある私が、私のぜんぶ。それ以上でも以下でもない。

「迷惑をかけないように」とか、「お返しをしよう」だなんて、できないことは思わない。ましてや、食わせてあげる、生活を少しでも楽にさせる、なんて、いまは頑張って考えないようにする。まずは自分がうっかりしっかり、両足で立つ。世界を裏切らないよう、丸裸で。

というわけで、「裸のカナ、40歳」、なのです。奇しくもこの日は、親愛なるファースト・フォロワーの中川由紀子さんも、40歳の誕生日だったしね!

 

おめでとう!
おめでとう!

 

より大きな海へ、愉快なアミーゴスと、新たな船出。

合言葉は、「Libertad=自由」。

新大陸はどこだ? そこは小鳥がさえずり蜜の川が流れる緑あふるる楽園なのか? ……いや、そんな空手形は切らない。この航海、このクルーで過ごすリベルタ号の毎日、それ自体を、まずは楽しもう!

 

生きる知恵と力を高める、リベルタ学舎じゃーい。

野郎ども(そして奥方ども)、行くぞ! ¡¡Venga, vamos!!

 

 

episodio24-そして、新たな旅へ。

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